ウクライナから佐世保へ
ヴァレリ先生の家族が避難してこられて2ヶ月半。2022年6月初旬、佐世保市で働くウクライナ人のご家族4名が佐世保へ避難してこられました。
ウクライナ侵攻後ほどなくして親戚を頼ってポーランドへ避難されていたご家族。18歳〜60歳までの男性たちは未だウクライナに残っています。
早く日本へ避難してきてほしいと願う佐世保で働くウクライナ人の思い。
ご家族は、ウクライナに残してきた夫や父親と遠く離れたくない、もしかしたら戦争が終結して帰国できる日がくるかもしれない・・という思い。
そして経済的な問題。ポーランド〜日本への渡航費用、隣国滞在費、PCR検査費用等々。日本財団が補助金支援の募集を開始している(1)渡航費用(2)滞在費(3)生活準備費に申請を出してはいるものの審査結果に時間がかかっている状況。

「1日も早く日本へ避難を」
「1日も早く日本へ避難を」と日本への避難を決められたようです。
在ポーランド日本大使館での査証(ビザ)は1日で発給。
航空券を用意。
空港でのPCR検査(4名で約7万円)。
ポーランド→フランクフルト→東京→長崎へ。
飛行機の機械トラブル等でポーランドを出発して長崎空港へ到着するまで4日もかかったそうです。本当は約20時間で到着する予定でした。
長崎空港で家族に対面した時は、ホッとした気持ち、会えた嬉しさ、実際に会えたことが夢のようだったことでしょう。
避難後
(1)感染水際対策アプリは入国前に実施
(2)短期滞在ビザ→特定活動ビザへ変更
ヴァレリ先生ご家族がビザ変更した際は約1週間以上を要しましたが、今は変更申請手続きから新しい在留カード発行まで同日にしていただけたそうです。
(3)佐世保市と日本語学校が用意してくれた宿泊施設に滞在
(4)無料での日本語クラス開始
支援
佐世保市役所
ウクライナ避難民支援募金箱、寄附金口座を設置開設。
余談ですが、佐世保市役所から筑紫野市役所へヴァレリ先生ご家族等ウクライナ避難民にどのように支援やサポートをされたのか問い合わせがあったそうです。
地方自治体毎にサポート内容が本当に異なります。それぞれの情報交換を行うことは大変有意義だと思います。
日本語学校
滞在場所と無料日本語クラス提供。
避難後は、教育・医療・就職など様々な生活の場面で言葉の問題にぶつかります。無料で日本語を専門の学校で学ぶことができることは何より素晴らしいと思います。
来日して1週間後、皆さんにお会いする機会がありました。16歳の子は、1週間の間に随分日本語を勉強された様子で、自己紹介や簡単な単語などを使って会話ができました。「英語は学校でも勉強したけど主にオンラインゲームで上達した。日本語を勉強して高校に通って、大学に進学したい」と自分の進みたい道を語ってくれました。女性3名、男性1名で避難されてきて「父親、祖父の代わりに自分が家族を支えたい、支えるんだ」という強い気持ちが伝わってくるとても頼もしい印象の16歳でした。8歳妹は、用意していたウクライナの絵本を嬉しそうに読んでくれ、季節の果物スモモを美味しい!と食べていました。ここでは軍の警報に怯えることはありません。
皆さん、まずはゆっくり心身を休めて、日本での生活に慣れていかれますように。
引き続き
避難してこられた方々への支援は引き続き、出来得る限りお手伝いしていきたいと思っています。

「現在、自分たちや自分の家族は、食べ物にも生活する場所にも困らず、医療、学校など日本での生活を送ることができています。自分たちは大丈夫。より大変な状況の人たちを優先してサポートしてほしい」と言われるヴァレリ先生。
一日も早くウクライナに平和な日常が戻りますように。
